時々しかプログラミング的な事をしない人だと1週間に1回しかパソコンを開かない、だいたいはスマホですましちゃうってこともざらでしょう。
そんなとき、「アベちゃ~ん(仮名)、例のあれやっといて」とか言われてたらどうしましょう?何かプログラミング的なことがからむプロジェクトだったりするとあたふたすること間違いありません。
そこで、普段はプログラミングしないけど、まぁなんかの拍子でその手のプロジェクトに参加することになった時に必要そうなスキルをあげておきましょう。
人間忘れるものよ
プログラマであっても1週間もほっておけば、自分の書いたプログラムの内容を忘れてしまいます。Python をやっていて C に戻ったら ;(セミコロン)を忘れていることに愕然とします。当然、1年以上前のプログラムなんて1行どころか1文字も覚えていません。
忘れていても「いい~んです(川平慈英風に)」。また、思い出しましょう。思い出せなかったら、1から勉強しなおしましょう。たぶん、前よりは早く学習できます。
どんなスキルがあれば便利?
パッとギターとかピアノとか弾ける人を「うらやまし~」と思ったことはありませんか?私はあります。音楽は世界共通語なので楽器が弾けると知らない人の中であっても一気に打ち解けることが出来ます。
楽器というのは小さいころに習うと一生忘れないみたいです(たぶん)。手が覚えているみたいですね。
プログラマは楽器じゃなくてキータイプ
プログラマに必須のスキルはキータイプです。何はともあれキータイプ。プログラムをしない人でもキータイプは覚えておくと色々な場面で圧倒的に効率が良くなります(もちろんキータイプが必要な場面で)。
昔のお勧めは Emacs の trr だったのですがどちらも最早時代遅れですね。タイピングソフトがあるのでそれで訓練しましょう。キータイプの上達のコツはそう多くありません。
- ホームポジションを覚える - 正しい指を使ってキータイプする - ゆっくりでいいから正確にうつ - キーボードを見ない(紙などで隠す)
キーボードにも少し気を使いましょう。US キーボードにこだわる人もいますが、日本で使う分には日本語キーボードがいいと思います。私は言わずと知れた HHKBを使用しています。お勧めです。
その他の道具は?
「読み書きそろばん」とタイトルを打ちつつ、必要なスキルではなくプロジェクト運営にどちらかというと道具にフォーカスを当てます。
コミュニケーション
道具的には2つ。
- チャットツール - オンライン会議ツール
内輪のコミュニケーションにメールはもういらないでしょう。ツールはそれぞれ使い方に適・不適があるのでそれを知った上で使い分けます。
チャットツール
Slack や Discord などが代表的なものです。ヨーロッパ風にオープンに進めたいなら Discord でもいいでしょう。日本風にややクローズドにしたいなら Slack でしょうか?メールと違うところは誰が参加しているかが分かりやすいので発言がしやすくなる傾向にあります。
チャットはあくまでチャットです。非リアルタイム(=非同期)で便利な会話ツールです。夜寝る前の書き込みはリアルタイムでチェックされる必要はなく、各自の好きなタイミングで読むことが出来ます。
書類を張り付けたり、重要な意見にマークを付ける事が出来る機能もありますがこれらの機能をうまく使いこなしているところを見たことがありません。
チャットは内容を見逃したりすることも多いし、気の配り方も人それぞれです。ゆるく運用することをお勧めします。
- 見逃すこともある - カレンダーががわりにはならない(スケジュール管理は出来ない) - 書類はすぐに見つけられない - 過去の記事もみつけられない - すぐに回答しないこともある
みょうちくりんで厳密な運用をしようとすると、公の発言が減りDM が多くなります。特に書類置き場としては不向きですし、知的な集約場所にはなりません。井戸端会議の場所です。
オンライン会議ツール
Zoom や Teams の類です。チャットと違いリアルタイム・コミュニケーション・ツールなので直接の確認が出来ます。昔は会議と言ったら一旦始めたら長々とやってましたが、オンラインになって開催も容易に早めの終了も(私は)増えました。パッと出来るようになって便利になりましたね。今の時代、短い会議をしょっちゅう開くというのがいいのだと思います。
オンラインでも一般的な会議と同じ注意事項があります。
- 終わりの時間を決める - 簡単でもいいから準備をする - 始めにやることを提示する(アジェンダ) - 最後に決まったことを確認する - 次の会議の日時を決める
これも入退室を自由にして「ゆるく運営」した方がよいでしょう。一方で時間を有効にするにはそれなりの方法をとる必要があります。特に決まったことの確認は重要です。多くの会議で次々と決まったことをそのままにしてしまいます。決まったと言うことで満足して、記録として確定せずに、最終確認もしません。後から作成される議事録や議事メモは次の会議の種になるかもしれませんが各自のやるべき事の明確化には繋がりません。
決まったことを最後に再確認して、必要であれば担当やスケジュールを決めます。スケジュールを決めるときは余裕を持ったスケジュールにしましょう。
同じ意味で次の会議の日時も仮でもいいので決めておいた方良いでしょう。会議が開かれないことで作業がストップする可能性があるのです。進捗が無くても会議は開いた方がよいでしょう。進捗が無ければ次の会議の日程を決めるだけで10分で会議を終えればいいのです。
なお、ホワイトボード等を写真で撮っただけだと100%活用されません。画像は活用されないので(編集もできないし)、決まったことは会議の最後で文字としておこしましょう。
誰か引っ張っていく人が必要
これはメールの時代からそうですが、引っ張っていく人が必要です。そうしないと、やがて冬の時代(誰も発言しなくなる)が来ます。引っ張っていく人は物事を明確にしていくのが立場です。明確化されていないことは、多くの日本人が遠慮してそのままになります。
引っ張っていくと言ってもリーダである必要はありません。決断と責任を一人で負うより、みんなでいろんなことをオープンに共有しましょう。
私は決断より悩むことが重要だと思っています。そして、大抵のことは悩むより、みんなと共有して前に一歩進めることが重要だと思います。
一歩進めるプロジェクトにするか、みんながけん制して冬になるかは、引っ張っていく人がオープンで心地よい空間を作るかどうかにかかっています(リーダシップ性はいらない)。
プロジェクト運営というのは結局人なので。
パソコンと道具
プロジェクト運営はコミュニケーションがすべてと言っても過言ではないのでチャットと会議がうまくいけば、まぁだいたい順調にいくはずです。
とはいえ、他の道具も使いこなせると効率が良くなりますよね。重要そうな順にならべてみましょう。
- プレゼン用のソフト - エディター - Git !! - アイコン - お絵かきソフト
プレゼン用のソフト
PowerPoint(PPTと略したりする) とか Google スライドとか、マックなら Keynote。アニメとか凝ったことは必要ありません。毎回おんなじテンプレートでいいでしょう。プレゼン・ソフトで目から文字と図で示されると理解が容易で情報の共有が進みます。プレゼンのポイントはそう多くありません。
- シンプルに箇条書き - なんどでも同じことを言う
簡単な事でも箇条書きにしましょう。
つくったプレゼンは”飛ばさずに"全部説明しましょう。いやこれはいいかな、と思っても全部説明。飛ばした瞬間にみんなわからなくなります。(そういう時は大抵小声でごちゃごちゃ独り言っぽくいって、伝わりにくい雰囲気になるから)
完璧なプレゼン資料を目指すのではなく、情報共有の為のメモランダムとして使いましょう。絵はあった方がベターですが、無くても OK でしょう。内輪の会議ではプレゼンの質を求めてはいけません。
校長先生がいくらいいことを言っても子どもたちにうまく伝わらないものなのです。
エディター
昔は Emacs や Mule を進めていたのですが、今(2022)は Visual Studio Code一択でしょう! Visual Studio(ビジュアル・スタディオ) という名称やVS Code などの略称に驚いてはいけません。日本語の機能をインストールすればメニュー等も日本語になります。
今調べるとブラウザー版の VS Codeもあるのね。まぁ、これは使わずに普通にPC にインストールしてください。
エディターはワープロと違って英数字(と日本語)を入力・編集することに特化した道具です。非常に単純な事、つまりテキストファイルを読んで表示、それを編集(まさにエディター)して、セーブする。それがエディターです。
Visual Studio Code は Microsoft が提供する無償のエディターです。Microsoft は Visual Studio という有償だったり無償だったりするIDE であるツールも提供しているので Google で検索するとその両方の情報が出てくるので混乱するかもしれません。
でも、そんな Microsoft の細かい話は知らなくてよいのです。そして、使い方がわからなければ、知っている人に聞いてみましょう。毎日使っていれば覚えますが、時々しか使わないのであればすぐに忘れてしまいます(そういうものよ)。なので、基本的な使い方はプリントアウトして壁に貼っておけばいいのです。チートシート!!
Git !!
Git(ギット) はテキストファイルなどの履歴管理ソフトです。何言っているかわからないですよね。ここはひとまず置いておいて、、、github の ID をとってみましょう!
github
githubは Microsoft が提供する git を利用したテキストファイルなどの履歴管理サイトです。多くのプログラマがここでオープンソースのプロジェクトを世界に向けて公開しています。
英語のメニューですが、英語にビビるなかれ。
github のサイトで何が出来るかというと、、、
- テキストファイルをインターネット上に保存できる - それらをみんなで共有できる - みんなで編集しても適当に統合してくれる - 履歴(バックアップ的な事)管理してくれる - 共有はプライベート(限られた人しか見れない)も可能
Slack などのチャットツールと違って git は情報の集約を(民主的に)助けてくれるツールです。github はそれを無償で提供してくれるサイトです。
github がすごい!ってのを TED のビデオを見て納得する
2012 (2022 年からは10年前か) にクレイ・シャーキーさんがインターネットが(いつの日か)政治を変えると熱く語っております。
Git はコミュニティを維持するツールでもあるわけです。そして、それを民主主義にまで意味拡張しています。面白いですね。
「議論の新しい形式が 我々の生きている間に 実際この十年の間に 発明されたのです」
「大規模で 分散的で 低コストで 民主主義の理想に 合致しています」
「我々が今問われているのは それをプログラマだけの ものにしておくのか それとも社会全体に 役立てるため これを取り入れるのか ということです」
アイコン
自分のアイコンをつくって Slack, github, その他の SNS(twitter とか)と共通にしておくと統一感があるよね。
そうでなくてもアイコンは一種のアイデンティティなのでコミュニケーションの一環として作っておくことをお勧めします。
お絵かきソフト
絵を描けるとちょっといいよね。おそらく、無償で絵が描けるスマホのソフトとかがあるに違いない。