前回の「開封してみました編」の続きです。
Coral Dev Board の SOM モジュールには eMMC という SD カードの代わりになるメモリがついています。ここに Linux などをインストールすればよいようです。それではGet started with the Dev Boardを見ながらインストールしてみることにします。
Requirements(必要な機材)
最初にちょっと恐ろしげな文句があります。手順通りにやりましょう。
Note: Do not power the board or connect any cables until instructed to do so.
必要な機材は次の通りです。特に USB Type-C で電源供給というのが入手のしにくさではポイントでしょう。
インストールは Linux から
インストールは Linux か Macintosh から行います。Windows は未サポート(?)のようです。今回は Windows の上の VMWare 上の Linux からインストールしてます。インストールには fastboot が必要になります。
シリアル通信に screen
シリアル通信の確認用に screen を使用します。
sudo apt-get install screen
fastboot は Android の開発環境
Android SDK Platform-tools をインストールします。この中に入っているfastboot を Coral Dev Board の Linux 等ののインストールに流用するためです。fastboot のバージョンを確認しておきましょう。
インストール開始
DIP と書かれた小さなスライドスイッチの設定を on/off/off/off にして、さらに、udev rule というおまじないをホスト・コンピュータに設定し(ここでは説明略)、USB Type-B をシリアルとして接続します。Note にあるようにここではまだ電源を入れません。
Note: The board should not be powered on yet.
電源は入れないものの USB はホストコンピュータから認識するように設計されているようです。screen で接続してみてください。こちらの環境では最初 USB HUB 経由でつなぐとうまく認識してくれませんでした。
パワーオン!そしてダウンロード
ここに来てやっとパワーオンです。u-boot が立ち上がりました。ここで u-boot でfastboot 0 と打ち込みます。これで Coral Dev Board が待機状態になりました。
データ転送用に USB-C ケーブルでホスト・コンピュータととつなぎます。ホスト・コンピュータでは fastboot の device サブコマンドで繋がっていることを確認できます。あとは、指定されたサイトから mendel-enterprise-chef-13.zip をダウンロードし解凍します。その後、その中の flash.sh を実行することでインストールが開始されます。
無事インストール完了
インストールはかなり待ちます。公式ページでは5分程度と書いてあります。インストール後は mendel というログイン名と mendel というパスワードでlogin が可能になります。
ネットワークからログイン
ここが躓いてしまったところです。解決もしてません。公式ページでは "Install the Mendel Development Tool (MDT)"と書いてあるので素直に Coral Dev Board に pip3 でインストールしようと思ったらエラーになってしまいました。MDT はホスト・コンピュータにインストールすべきもののようです。インストールには libffi-dev と libssl-dev が必要でした。
ホスト・コンピュータに MDT をインストールし、指示通り mdt shell と売ったのですが login できません(未解決です)。ssh の pubkey を Coral Dev Board にインストールしても login 出来ません。現在は mdt devices で Coral Dev Board を探してもらって、そこに ssh で login するようにしてます。
追記:その後、うまく login 出来ました。詳細はこちら。